<TOMITAデンタルクリニック(仮名)>様(群馬県館林市)
◆ 業種:歯科医院(一般歯科・矯正・自由診療)
◆ 体制:スタッフ約9名(歯科衛生士・歯科助手・矯正専門スタッフ ほか)
◆ 代表:富田院長(仮名・40代・三代目)
※実際の支援事例をもとに、プライバシー保護の観点から社名・人物名は仮名とし、内容を一部再構成しています。
群馬県館林市で、地域に根ざした歯科医院を営んでいます。私で三代目になります。
一般的な歯科診療に加えて矯正にも対応し、近年は保険外(自由診療)にも力を入れてきました。
先代である大先生をはじめ、複数の歯科医師が今なお折に触れて診療に立ってくれています。
スタッフは歯科衛生士、歯科助手、矯正の専門スタッフを合わせて9名ほどの所帯です。
当初はクリニックの運営コンサルタントにも入っていただき、その助言のもとで、ホームページやSNSでの発信、自由診療にもしっかり取り組んできました。
私の代に替わってから、ありがたいことに良い患者さんも増えています。
私は「袖すりあうも多生の縁」という言葉が好きで、ご縁あってうちで働いてくれるスタッフには、誕生日にみんなでケーキやプレゼントを渡してお祝いをするなど、できるだけ温かく接したいと思ってやってきました。
明るく前向きな場でありたい——それが、私のクリニックづくりの根っこにある思いです。
患者さんは増えていたのですが、就業規則も給与計算のやり方も社労士の先生に頼んでいたのですが、以前のままで止まっていました。私やコンサルタントが描いているこれからのクリニック像に対して、足元の"仕組み"がまだ追いついていなかったんです。元々、手続きにとても丁寧な社労士の先生にお願いしていました。
クリニックが次の段階に進むにあたって、その先生ご自身から「ここから先の仕組みづくりは、それを得意とする事務所のほうがいい」とIBSさんをご紹介いただき、円満に引き継ぐ形でおつきあいが始まりました。
(後で知ったのですが、こういった引継ぎを先生からお申し出になるのは大変珍しいことだそうです)
それとあわせて、ずっと抱えていた悩みがありました。労務の問題です。
歯科は人の入れ替わりが起きやすい業種でもあり、当時は労働時間の管理や手当の扱いに明確なルールがなく、その場その場の個別対応になっていました。
本来なら勤務時間の中で終えられるはずの仕事の進め方にもばらつきがあって、ルールがないぶん、私はうまく整えられずにいました。
私はどちらかというと、スタッフに強く言うのが得意なほうではありません。
だからこそ、こうした状態が一部の人にとどまっているうちに、きちんとした土台をつくらなければ——というのが、当時いちばんの気がかりでした。
引き継いで顧問契約を結ぶと、IBSさんはまず労務の監査から始めてくれました。
今のクリニックを一度ていねいに点検したうえで、課題は大きく二つ——「手続きや業務の軽量化」と「人(スタッフ)のハンドリング」だ、という見立てを示してくれました。
採用については、実はそれほど困っていませんでした。
雰囲気の良いクリニックなので、歯科衛生士学校の実習生がそのまま就職につながることも多く、発信の力もあって、人を採る力は元々しっかりしていたんです。でも、それだけでは解けない。「採用が回っているから大丈夫」という話ではない、と私自身が感じていました。
IBSさんの見立ては、まさにそこを言い当てるものでした。
印象的だったのは、いきなり目の前の問題に手をつけるのではなく、「10年後、どんなクリニックにしていたいか」から一緒に描いてくれたことです。
10年後の姿を決めて、そこから5年後、3年後と逆算(バックキャスト)して、1年後にどうなっていたいか、その1年目に何に取り組むかまで、ぜんぶ描き切りました。
足元の火消しではなく、目指す姿から逆算して今を決める。経営の打ち合わせとして、本当に腹に落ちました。
そのうえで、生産性が上がる設備の導入も検討していたので、その情報をIBSさんに共有しました。
IBSさんは、活用できる助成金がないかも一緒に精査してくれて、設備の導入と就業規則の整備を、使える制度を活かしながら一緒に進める形にしてくれました。
就業規則は、既存のひな型をなぞるのではなく、私たちが描いた10年後のビジョンが形になるよう、フルオーダーで作り込みました。
院長と、そこで働くスタッフの双方をきちんと守れる土台になった、という手応えがあります。
そして、ここがいちばん効いたところです。
整えた就業規則やこれからの方針を、外部の専門家であるIBSさんから、スタッフへ直接説明していただく機会をつくってくれました。
研修という形で登壇していただき、時間外労働の考え方や、勤務時間の中で仕事を終えることの意味、働くうえでの権利と責任について、第三者の立場から客観的に説明してもらいました。
事前に
「制度の説明は、当事者である院長からよりも、第三者の専門家から行うほうが、内容を冷静に受け止めてもらいやすいですよ」
と助言を受けていて——IBSさんはこれを「ボイスチェンジ」と呼んでいました。
実際、私が言うと角が立ってしまいそうなことも、専門家の言葉として届けてもらえたことで、すっとスタッフに浸透していきました。
守るべき働き方の線と、スタッフの権利の線を、第三者の立場でていねいに整理してもらえたのは、本当に大きかったです。
クリニックの空気が、はっきり変わりました。
もともと前向きに働いてくれていたスタッフは、いっそう前向きになって、コミュニケーションも円滑になりました。働く環境とルールがはっきりしたことで、皆が安心して、気持ちよく働けるようになったのだと思います。
職場づくりを進める中では、働き方や価値観の違いから、ご自身の判断で職場を離れることを選ばれた方もいらっしゃいました。私は誰かに辞めてほしいと思ったことは一度もありませんし、そうした働きかけをしたこともありません。
ただ、環境が整っていく中で、ご本人なりに考えられた結果だったのだと思います。退職にあたっても、ご本人の意思を尊重し、当院とご本人とのあいだで必要な確認をていねいに行って、円満に進めることができました。
結果として、今いるメンバーは本当に雰囲気が良く、ありがたいことに、今のところは求人媒体に頼らずに済んでいます。
院長仲間からは、求人媒体に相応の費用をかけてもスタッフ確保に苦労している、という声をよく聞くので、これは恵まれているなと感じます。
実習に来た学生さんも、その空気に惹かれて当医院に就職してくれることが増えたように思います。
加えて、給与計算もずいぶん私の手を離れました。
院長の立場だと、給与計算はなかなか時間を割けないのに、他のスタッフには頼みづらく、これまで自分で抱えていたんです。
それが大きく減ったことで、経営を考える時間も、診療に向き合う時間も、プライベートの時間も増えたと感じています。
足元の"仕組み"まで一緒に整えてもらえたぶん、私は本業の診療や経営に向き合えるようになりました。
足元の問題を解決してくれるだけでなく、中長期のあるべき姿まで一緒に考えてくれるところです。おつきあいを続ける中で、医療法人化のご提案もいただき、今はその準備を一緒に進めています。
クリニックの運営から少し離れた、土地や設備の活用といった経営そのものの相談にも乗ってもらえる。
足元と将来の両方を見てくれる、まさに経営の参謀だと感じています。
院長という仕事は、思っている以上に孤独です。同じ立場で本音を相談できる相手は、なかなかいません。
そして何より、私が言いづらいことを、外部の専門家として引き受けてくれる。
そのおかげで、私はスタッフと余計にこじれることなく、本業である診療に集中できています。
言いにくいことの矢面に立ってくれる——そういう存在が、ほんとうに必要なのだと、おつきあいして実感しました。
最近は、同じ立場の院長仲間から「どうしてうまくいっているの?」と聞かれることが増えました。
大学時代の同期で、都内で開業している友人にもIBSさんの話をしたところ、「ぜひうちにも紹介してほしい」と。実際におつなぎして、今はそちらも見ていただいているようです。
クリニックの経営は、診療の腕とはまた別の難しさがあります。
同じような悩みを抱えている先生がいたら、ぜひ一度、気軽にIBSさんに相談してみてください。私自身、足元の悩みを整えてもらい、目指す方向に向かって進んでいる実感があります。
「本業に集中して、なりたいクリニックになる」——そのビジョンを実現するための、かけがえのないパートナーだと、今は心から感じています。
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